川崎宗則は来季長打率が増える…かもしれない話

今季の打撃成績表から、川崎(21位)と川崎の上下の二人に、同じチームだった村松(8位)の主な成績を抜き出して並べてみると以下のようになります。安部を除く3人の安打数はほぼ同じです。

_選手名___打率__安打_単打率_二塁打_三塁打_本塁打__長打率
村松有人_.324_150_68%__29__13___6_.482
堀 幸一_.298_140_66%__24___0__22_.489
川崎宗則_.294_145_81%__17___9___2_.377
安部真宏_.291_116_70%__28___1___6_.412

※単打率=単打の数/安打数で計算した。


これを見て分かるように、川崎は安打に占める二塁打が少なめであるのが目立っています。足が速すぎて二塁打三塁打になったのだとしても、長打を打つイメージが強いわけではない村松にさえ長打率で大きく離されていることは事実です。
ここで試しに単打の占める確率(ここでは単打率と呼ぶことにします)を計算してみると、川崎は単打率が4人の中で最も高いことが見て取れます。また、タイプの異なる打者であるにもかかわらず、他の3人の単打率が割と似通ってることは興味深いですね。このように、22本塁打の堀と比較することはできないにしても、川崎はまだまだパワー不足であることが伺えます。
しかしながら、川崎はそういったハンデがあってもなお村松に続く三塁打9本(リーグ2位)の快足を持っているわけですから、もう少しパワーをつけて外野の間へ抜ける強い打球を打つことができるようになれば、二塁打三塁打が劇的に増える可能性があります。
私も初め、このように記録を調べるまでは、川崎は守備さえ安定させてくれればあとは毎年打率3割以上を狙ってくれればそれで十分と感じていました。しかし、本人も筋トレに励んでパワーアップに取り組んでいることは繰り返し報道されていることであり、それはまさしく今よりももっと強い打球を打つために他ならないはずです。したがって、川崎が長打(二塁打三塁打)を増やすことは決して無理な・的はずれな期待ではなく、むしろ今後の川崎選手に十分起こりうる変化であると考えます。

ここからは私の個人的な妄想が入りますが、筋トレでより打球にパワーを増した川崎選手が、来季はもしかしたらもしかすると、単打はもちろんのこと、二塁打三塁打を今季よりもさらに量産して、オリックス時代のイチローのような打者になってくれるのではないか…と密かに夢見ています。

(最終更新:2003.12.29)